幼児教育で大切に考えていきたいことのひとつに手指の巧緻性(こうちせい)があります。
巧緻性とは細かく上手にできていること。手指の場合ハサミで紙を切る、紙を折るなどを上手にできることが巧緻性が高いということです。「器用さ」と置き換えると分かりやすいかもしれませんが、できないからといって不器用というわけではありません。発達段階に応じてできることも変わってきます。
手指は第2の脳といわれるほど神経が集中している部位で、巧緻性は幼児期の脳の発達にも関係しているといわれています。
手指を動かすときにすごく考えたり、自分の想い通りに動かせることで判断力や挑戦意欲も湧いてきます。そういったあたりが脳の成長につながるのだと思いますが、面白いことに下記のような文献を見つけました。
・幼児期における計算能力と手指の巧緻性の特異的関係
http://ci.nii.ac.jp/naid/110008673541
計算能力は運動能力の中でも特に手指の巧緻性と強く関係し,手指の巧緻性は言語能力よりも計算能力と強く関係することが明らかとなった。
という記述があるように、手指の巧緻性は計算能力に強い影響を与えるようです。
もちろん、そんな難しいことを考えなくてもただ単に手指をしっかり動かす運動機能としての成長をすればいいと思いますし、思い通りに手指を動かすことも月齢・年齢が上がれば自然とできるようになると思います。
そこで「巧緻性」を育んでいくにあたり、動きのレパートリーというか種類を増やしていくような取り組みをしてみましょう。
色々な道具を遊びで使う
一番自然に巧緻性を育んでいくにはやはり遊びの中で色々な手指の動作を取り入れていくこと。
例えば、
・ハサミ
しっかりと手を動かして紙などを「切る」動作。
・折り紙
線や角に合わせてキレイに「折る」動作。
・シール遊び
シートから「剥がす」動作とシールを「貼る」動作。
・粘土
自由に創作しながら「こねる」「ちぎる」「整える」動作。
・お絵かき
絵やぬり絵などクレヨン鉛筆などを「動かす」動作。
・縄跳び
楽しく縄跳びで遊びながら「握る」動作。
・
遊びはなんでも子供を成長させていきますが手指の巧緻性も育てていくことができます。色々な遊びを体験させてあげることで手指を使うバリエーションやパターンも増えていきます。
通信教育で巧緻性を伸ばす
幼児通信教育教材では、手指を使うことを大切に考えて教材の中に組み込んでいる教材がいくつかあります。
特におすすめしていきたい教材を紹介します。
「表現・身体活動」を一つのテーマとして取り上げている教材。はさみやお箸などの道具を使う動作、工作などをとおして様々な手指の運動をすることができます。 遊びをとおして動かし方を憶えたり創造力を伸ばしていくカリキュラムが組まれている教材。 |
手指の巧緻性だけでなく「からだ」をひとつのテーマにしている教材。多様な親子遊びをとおして身体の健やかな成長を進めていく内容。 切り取って工作をしたり、シールを貼ったり、カードをつくったり、手指をしっかり使っていくことができる。 |
通信教育で楽しく手指の巧緻性を育てていこう!